2015年01月29日

パレスチナ自治区の分断壁を見て思ったこと(ベツレヘム/パレスチナ自治区)


今回は、イスラエルがパレスチナ自治区を封鎖するかのように敷設している、世界的にも悪名高い「ヨルダン川西岸の分断壁」を見て思ったことを書いてみようと思います。

エルサレムからパレスチナ自治区へは、スルタン・スライマーン・ターミナルから、アラブバスに乗って行くことができます。

PC246861.jpg

イスラエルとパレスチナ自治区を分断する、この悪名高き分断壁とチェックポイント(検問所)を、この機会に見ておきたかったということもあり、あえてチェックポイント(検問所)の前に停車するNo24バスでベツレヘムに向かいました。

エルサレムからベツレヘムのチェックポイント(検問所)までは、バスでわずか30分程度。

イスラエルが首都と主張する街エルサレムとパレスチナ自治区が、こんなに近く隣接しているのにまず驚かされます。

バス料金もわずか4.5NIS(約160円)でした。

PC246862.jpg

バスは、チェックポイント(検問所)の前に停車。

PC246863.jpg

そこからチェックポイント(検問所)を歩いて通過します。

↓チェックポイント(検問所)の入り口
PC246864.jpg

荷物検査は、あっけないほど簡単なものでした。

PC246866.jpg

荷物検査のあとは、イスラエルとパレスチナの緩衝エリアを横切ってパレスチナ領に向かいます。

PC246867.jpg

私と同じくチェックポイント(検問所)を通過するパレスチナ人たち。

彼らは何をしにイスラエルに行っていたのか。

それが彼らにとってどれくらい大変なことなのか。

どんな意味を持つことなのか。

ちょっとその感覚はわかりません。

PC246868.jpg

チェックポイントを通過すると、パレスチナ人のタクシー運転手が待ち構えていて、一斉に客引きがはじまります。

「バンクシーの書いたウォールアートをタクシーで巡らないか?」

この分断壁は、一種の観光地のようになっているようで、そこで商売をしようという商魂たくましいパレスチナ人のタクシー運転手が声をかけてきました。

なかなか魅力的なオファーですが、パレスチナ自治区の雰囲気を感じながら散歩をしたかったので、お断りしました。

チェックポイントからは、パレスチナを封じ込めるためのコンクリート製の高い分断壁が、継ぎ目無く張り巡らされています。

PC246870.jpg

世界的な非難の的になっていて、「現代のベルリンの壁」とも揶揄される分断壁は、パレスチナの自由を訴えるウォールアートで埋め尽くされていました。

PC246878.jpg

パレスチナ人は、イスラエルが作った分断壁を、イスラエルによるパレスチナ弾圧の様子を世界に訴えるための「ウォールミュージアム」として転用しています。

PC246877.jpg

この分断壁、イスラエルがパレスチナとの境界に建設しているもので、自爆テロを企てるテロリストの侵入を防止するためのものと説明しています。

PC246885.jpg

しかし、実際には分断壁は「パレスチナとの境界」ではなく、パレスチナの内側(停戦時に定められた境界線より内側)をえぐるように張り巡らされています。

PC246883.jpg

また、この分断壁によって、パレスチナ人は自国であるパレスチナ自治区領土の中でさえ、自由に移動することを制限されている実態があります。

PC246881.jpg

世界各国も、この異常事態についてイスラエルを強く非難していて、国連総会での非難決議もなされています。

イスラエル国内の自爆テロの状況を見ると、イスラエル人の主張も一見正しいように感じますが、上記のような事態を知ると、これは明らかにイスラエル側がやり過ぎなんじゃないかと感じます。

PC246882.jpg

実際、イスラエル国民も、パレスチナ自治区内にまで入り込んだ分断壁の敷設や、一部イスラエル人の違法なパレスチナ地区入植については、平和を脅かす行為として非難する人が多いそうです。

アラファトと共にパレスチナ和平を推進し、ノーベル平和賞も受賞したラビンが暗殺されてからというもの、イスラエルとパレスチナの和平プロセスは完全に暗礁に乗り上げている感があります。

↓思ったよりは経済状態は良さそう?なパレスチナ自治区
PC246887.jpg

昨年も、ガザ地区への爆撃で、多くの民間パレスチナ人を虐殺したネタニヤフ政権。

和平プロセスは、感情のもつれや、双方の強硬派による挑発で困難な状況にありますが、まずは過去に合意した決議を遵守し、フェアな姿勢で少しずつ平和を取り戻してもらいたいと心から思います。

日本の政府も、この問題について公正な立場で貢献をしてほしいと感じました。


★Amazonでイスラエルの本を探す★

★楽天市場でイスラエルの本を探す★


↓イスラエル旅行を探す



この記事が面白かったら…
↓毎日ポチッと協力お願いします (byサイトウ)↓
にほんブログ村 旅行ブログ 旅行ガイド・プランへ
にほんブログ村
posted by えちご at 21:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | パレスチナ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月30日

イスラム教徒が祝うクリスマス(ベツレヘム/パレスチナ)


キリストが生まれた場所として世界的にも有名な街「ベツレヘム」。

PC256928.jpg

意外なことに、この街はパレスチナ自治政府に統治されていて、その街の住民はムスリム(イスラム教徒)が多数を占めます。

↓平和を願って作られた、手榴弾とパレスチナ国旗で飾られた木のモニュメント
PC246900.jpg

それでもクリスマスイブには、キリストが生まれた場所に建つ「生誕教会」で毎年、大規模なクリスマスミサが行われています。

↓キリストが生まれた場所に建つ「生誕教会」
PC246914.jpg

このクリスマスミサは、パレスチナ自治政府の初代大統領アラファトや、現大統領のアッバスも訪れるなど、宗教の垣根を越えた平和の象徴にもなっているようです。

↓クリスマスミサが行われる生誕教会の聖堂
PC246912.jpg

ちなみに、イスラム教の教えの中でも、イエス・キリストは最も重要な「五大預言者」の一人とされ、聖人とされているそうです。

↓教会まで続く道には、サンタクロースの帽子が売られていました
PC246891.jpg

ただ、イスラム教徒はイエス・キリストを神とはしていませんので、その辺がキリスト教とイスラム教の信仰の違いであり、お互いを異教徒としている所以でもあります。

写真.JPG

ともかく、ここベツレヘムでは、イスラム教徒もクリスマスを祝い、街はクリスマスムード一色になります。

PC256939.jpg

このベツレヘムのクリスマスミサは、世界的な宗教イベントとして大変に有名で、各国のニュース媒体の報道陣が多く訪れていました。

キリストの生誕地クリスマスミサ イスラム教徒も一緒に(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASGDT0RS4GDSUHBI027.html

↓ナイジェリアから訪れたキリスト教徒のツアー客
PC246896.jpg

クリスマスミサへの参加は、事前申し込みによる抽選制なので、残念ながら参加は出来ませんでしたが、その雰囲気を充分に楽しむことが出来ました。

↓クリスマスミサの様子はYoutube動画で公開されています。


この年も、パレスチナ自治政府大統領のアッバスが訪れていたようです。

街では、サンタクロースの恰好に扮したパレスチナ人の若者が、行き交う人たちにキャンディーを配る光景を目にしました。

PC256947.jpg

「Merry Christmas! Welcome to Palestine!」と、観光客にもキャンディーを配るパレスチナ人の若者。

PC256943.jpg

サンタクロースの登場に、飛び跳ねて喜ぶパレスチナ人の子供たち。

PC256949.jpg

宗教を超えた平和の祭典を楽しむパレスチナ人の子どもたちの笑顔が、本当に印象的でした。

PC256948.jpg

少なくとも、ここパレスチナでは、多くのイスラム教徒が、キリスト教徒に敬意を払って生活しているように感じました。

PC256952.jpg

日も暮れて、再びエルサレム行きのバスに乗るためにチェックポイント(検問所)まで歩いて向かいます。

PC256954.jpg

分断壁に隣接して建つレストランには"Merry Christmas&Happy New Year"のネオンサインが。

PC256957.jpg

日本人の私は自由に行き来できるチェックポイント(検問所)。

このチェックポイントや分断壁が必要なくなって、撤去される日が一日でも早く訪れることを願って止みません。


★Amazonでイスラエルの本を探す★

★楽天市場でイスラエルの本を探す★


↓イスラエル旅行を探す



この記事が面白かったら…
↓毎日ポチッと協力お願いします (byサイトウ)↓
にほんブログ村 旅行ブログ 旅行ガイド・プランへ
にほんブログ村
posted by えちご at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | パレスチナ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする