2016年04月24日

イラン予習編 〜イランを知るための映画8選〜


昔からイランの映画が好きでして、そんなことも私がイランに憧れる理由のひとつです。

イラン人は、古代ペルシアの時代から有名な詩人が多いことからもわかるように、内省的で詩的な素養を持った方が多いようです。

なので、イラン映画は、とても繊細で、哲学的で、人間愛に溢れていて、絵画的な作品が多いように思います。

今回は、イラン予習編としてイラン映画をご紹介します。

まずはイラン映画の巨匠アッバス・キアロスタミの監督作品から。


■友だちのうちはどこ?(1987年/監督:アッバス・キアロスタミ)



恐らく、私が初めて観たイラン映画はこれです。少年が友人にノートを返すために右往左往するだけの映画ですが、とてもスリリングで、かつ観終わった後に「あぁ、人間っていいなぁ。誰かに親切にしたいなぁ。」なんて思ってしまう映画でした。

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■桜桃の味(1997年/監督:アッバス・キアロスタミ)



カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した作品です。こちらは中年男が彷徨うお話。ただ、こちらの中年男が彷徨う理由は、「自殺した自分に土をかけてくれる人を探す」ため。自殺の手助けを依頼しながら、「生と死」をテーマに様々な人と語らう内容なのですが、不思議と悲壮感は無く、逆に「生きる幸せ」みたいなヤツを感じちゃう映画でした。

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続いて、これまた巨匠のマジッド・マジディの監督作品。


■運動靴と赤い金魚(1999年/監督: マジッド・マジディ)



モントリオール世界映画祭でグランプリを獲得した作品です。修理を終えた妹の靴を無くしてしまった少年が、それを親に内緒にしながら、なんやかんやと健気に奮闘するお話です。「靴が無くなったら買い直せばイイじゃん」ってほど裕福なお国事情では無いイラン。だからこそ、ちょっとした出来事でも、愛のあるストーリになっちゃうのかもしれません。

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■少女の髪どめ(2001年/監督: マジッド・マジディ)



工事現場でケガをしたアフガン難民の代わりに働くことになった、その難民の小さな息子。力仕事ができないその息子は、炊事や洗濯の係りに回されます。代わって力仕事に現場に変更させられたイラン人の青年。不満ブーブーな青年は、ある日、そのアフガン難民の息子が、実は少女であることを知ります。「小さな恋の物語」ってなストーリーですが、そこにはイランならではの難民問題や、宗教的な文化などの背景が織り込まれていて、とても深くて、繊細で、優しい作品に仕上がっています。

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続いては、近代イラン映画の旗手とも言うべきアスガル・ファルハーディーの監督作品。


■別離(2011年/監督:アスガル・ファルハーディー)



ベルリン映画祭で最高賞である金熊賞を含む3部門を受賞した作品です。上記2監督の作品が、人間愛をテーマに描かれているのに対し、この作品は「倫理観」だったり「自尊心」などがテーマとして描かれています。それだけに、物語はとても入り組んでいて、観ていてヒリヒリした感覚を覚えます。物語には、イランの文化的・宗教的な背景が溶かし込まれていて、イランを舞台にしなければ描くことができない内容になっていますが、それでいて普遍的なテーマが骨太に語られています。世界的な評価を受けているのも納得の作品です。

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■彼女が消えた浜辺(2009年/監督:アスガル・ファルハーディー)



ベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した作品です。この監督の作品は、ベルリン映画祭受けがイイですね。ストーリーは、カスピ海のリゾート地での女性失踪事件のお話。バカンスに出かけた男女のグループの中の女性一人が突如として姿を消す。しかし何故か、その女のフルネームや住所などは誰も知らない。物語の冒頭から流れる不穏な空気。そして謎だらけの展開。なんか、ずっと嘘を付かれているような感覚を観るものに与え、そして、その不穏な空気は、少しずつ輪郭を帯びてくる。この作品も、「別離」同様に、倫理観をテーマの一つに据えていて、やっぱりピーンと張り詰めたテンションでストーリーが展開するのですが、その謎の展開の原因が、イラン人ならではの宗教観だったり倫理観だったりして、とても興味深い内容になっています。

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続いてはバフマン・ゴバディの監督作品です。この監督は、アッバス・キアロスタミの助監督だった人です。


■ペルシャ猫を誰も知らない(2009年/監督:バフマン・ゴバディ)




第62回カンヌ国際映画祭の「ある視点部門特別賞」受賞作です。1979年のイラン・イスラム革命以来、西洋文化の規制が厳しいイラン。イランではポップミュージックの演奏は禁止されています。そんなイランの首都テヘランを舞台に、ロックを愛するイラン人のミュージシャンたちを描いた作品です。勿論、この映画の撮影をイラン政府は認めるハズはなく、バフマン・ゴバディ監督は政府の許可を得ずにこの映画を撮影。主役の二人は撮影終了の4時間後にイランを脱出し、バフマン・ゴバディ監督自身も、この作品を完成させた後にイラクのクルド人自治区に亡命しています。とても厳格なイスラム教の国といったイメージの強いイラン。でも、テヘランに住む若者は、日本に住む僕らと同じように、ロックが好きで、シガーロスが好きで、国に不満を持っていて、明るく生きています。謎の国イランの実情を垣間見れる映画にもなっています。

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最後に、アニメーション作品をご紹介。


■ペルセポリス(2007年/監督:マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー)



昨日のエントリーでも紹介した漫画『ペルセポリス』を原作にしたアニメーション作品。第60回カンヌ国際映画祭「審査員賞」の受賞作です。イスラム革命、イラン・イラク戦争を体験したマルジャン・サトラピ自身の半生を描いた、真実の物語です。「ペルシャ猫を誰も知らない」同様に、この物語に映し出されるのは、僕らと同じようにマイケル・ジャクソンやアイアン・メイデン、パンク、ブルース・リーが好きなイラン人少女の日常。地政学的に要となる場所にあり、大国に翻弄されて数奇な運命を辿る国と、偶然にもその船に乗り合わせてしまった国民。それでも、元気に、ユーモラスに生きる主人公の姿を観て、「人間ってスゲーなー」って素直に思えてしまいます。

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来週、実際に見ることになるテヘランの街並み。

「映画とは、どう違って見えるんだろう」なんて考えると、楽しみでなりません。


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タグ:映画 イラン
posted by えちご at 13:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | イラン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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