2015年05月10日

東京散歩:東京ジャーミイを見学してみました。


イスラム建築にとても興味があります。

均整のとれた建築構造、壁面に描かれた幾何学文様のアラベスク、静寂に満ちた館内の雰囲気、敬虔に神に祈りを捧げる人々の佇まい。

どれを取っても、日本との異文化を強く感じされるもので、心を惹かれます。

このイスラム教モスクの独特な風情に魅了されてからというもの、エジプト、イスラエル、トルコ、ヨルダン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ウズベキスタン、UAEなどなど、イスラム教徒の多く住む国々を訪れ、モスクを訪れるのがライフワークのようになっています。

さて日本ではまだまだマイナーな存在のイスラム教ですが、そんな日本にもイスラム教徒が10万人前後いると言われているそうです。

モスクも日本国内で約80箇所、東京には9箇所あるそうです。

思ったより多くて、ちょっと驚いてしまいます。

そんな日本にあるモスクの中でも最大規模を誇るモスクが、代々木上原駅のすぐ近く、井の頭通り沿いにあります。

東京ジャーミイ」です。

私の休日のジョギングコースにあるこのモスク、ずーっと気になっていたのですが、ちょっとした事情で2015年のゴールデンウィークを国内で過ごすことになったので、この時間を使って訪れてみることにしました。

自宅から徒歩で20分程の場所に「東京ジャーミイ」があります。

いつ見ても、惚れ惚れしてしまう佇まいです。

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「見学はご自由です」

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館内に入ってみると、私以外にも見学者が6名ほどいらっしゃいました。

エントランスでは、トルコの紅茶が無料で振る舞われていました。

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かなり「開かれたモスク」を感じさせてくれます。

休憩のためのお部屋もトルコ式。美しいです。

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受付にいた男性に、写真の撮影をしても良いか尋ねてみると「人以外なら撮影しても大丈夫ですよ」とのこと。

Macのディスプレイからは、なんとサウジアラビアはメッカのモスク「マスジド・ハラーム」での礼拝の様子がリアルタイムで放送されていました。

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さらに、ディスプレイの前にはメッカのポスターが500円で販売されています。

なんかもう、イスラム教に興味がある人には、どれを取ってもビンビン来る光景じゃないでしょうか。

集会場の本棚には、イスラム教関連の本がビッシリ。

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礼拝場は、階段を上がった2階にあります。

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階段を上ったところからはミナレット(尖塔)がよく見えます。

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ミナレットはもちろん、円柱型で鉛筆のような形のトルコ様式。

ちなみにシリアや北アフリカにあるモスクのミナレットは角柱型なので、その違いは一目瞭然です。

↓これがシリアや北アフリカで主に用いられる角柱型のミナレット
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礼拝場の入り口です。

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靴を脱いで入場します。

入り口には礼拝場見学の注意事項が。

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ちなみに女性向けにヒジャブ(スカーフ)が貸し出されていました。

礼拝場に入ると、ちょうど礼拝時間でした。

10名程度のムスリムが、ミフラーブ(メッカの方向を示す聖龕)に向かって礼拝をしています。

礼拝が終わるまでの15分ほど、絨毯に座って礼拝の様子を見学。

礼拝が終わってから礼拝場内の美しい装飾を撮影しました。

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現在の「東京ジャーミイ」は、もともとは1938年(昭和13年)に設立されたモスクなのだそうですが、1984年(昭和59年)に老朽化のため閉鎖。その後、トルコ政府が寄付を募るなどして、2000年(平成12年)に再建されたものだそうです。

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そのほとんどの資材や装飾品はトルコから運ばれ、100人近いトルコ人の建築家や職人によって作られたのだとか。

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そんな背景もあって、このモスクの建築様式は「オスマン様式」なんですね。

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ちなみに「ジャーミイ」はトルコ語で大規模なモスクのこと。

「スルタンアフメト・ジャーミイ(別名:ブルーモスク)」が有名ですね。

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私も実際に訪れましたが、本当に素晴らしいモスクでした。

アラビア語では「マスジド」と呼び、スペイン語では「メスキータ」、英語では「モスク」となります。

ちなみに、日本にイスラム教徒が多く入ってきたのは、1917年(大正6年)のロシア革命以降だそうです。

ロシア革命によって、ロシア領内に住んでいたトルコ民族が国を追われ、その一部が日本に移住してきたことに由来しているようです。

シルクロードの最果てに位置する日本には、イスラム教が流入するきっかけも少なかったのでしょう。

しかし近年、日本政府がインドネシア国民へのビザを免除するなどの措置を取ったこともあり、最近では成田空港やイオンでも礼拝室を設置したそうです。

これからは、日本でもイスラム教に対する正しい理解が、これまで以上に必要になりそうです。



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posted by えちご at 14:29 | Comment(3) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月16日

東京散歩:日本正教会の首座主教座大聖堂「ニコライ堂」を見学してみました。


先日は「東京ジャーミイ」見学のことを書きましたが、今日は「ニコライ堂」という、東京にある正教会の大聖堂の見学について書いてみようと思います。

「東京ジャーミイ」と比較して、この「ニコライ堂」の歴史はさらに古く、ロシア正教徒による献金によって1884年(明治17年)3月に着工され、1891年(明治24年)に竣工されたそうです。

時代は日本が急速に西欧化を進め、日清戦争開戦の3年前、日露戦争開戦の13年前です。

日本最大のビザンティン様式のこの建物、当然、建造当時も大変に目立つ建物だったようで、夏目漱石の小説「それから」にも登場するようです。

その後、1923年の関東大震災で倒壊し、1929年に再建。

1994年から9年の修復工事を経て今に至ります。

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「日本のシンドラー」として知られる杉原千畝は正教徒だったこともあり、当時、ニコライ堂の敷地内にあった学校で先生をしていたこともあるそうです。

場所は御茶ノ水駅から歩いて3分程度です。

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都会のビル群の中にある、日本最大のビザンティン様式建築のニコライ堂。

そのコントラストが異様であり、素敵です。

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ニコライ堂の正式名称は「東京復活大聖堂」。

日本正教会の首座主教座大聖堂だそうです。

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この教会、入口で礼拝用のろうそく代の300円を支払えば、礼拝堂を見学することもできます。

大聖堂の中では、キリスト像やステンドグラス、イコンなどを見物することができます。

荘厳な雰囲気の大聖堂は、正教に馴染みのない我々日本人に、充分な異国情緒を感じさせてくれます。

大聖堂内は残念ながら写真撮影は禁止でした。

大聖堂の入口でもらったパンフレットには、キリスト教の分派の歴史や、十字架のカタチの違いなどの解説が書かれていて、とても興味深いものでした。

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ロシア正教会、ウクライナ正教会など、スラブ系正教会では、「八端十字」と呼ばれる8箇所の先端部分が存在する十字架がよく用いられるのだそうです。

このニコライ堂の十字架も「八端十字」でした。

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上部の横線は「罪状書き」を意味し、下部の斜め横線は「足台」意味しているとのこと。

下部の横線が斜めになっている理由は、イエスと共に磔刑に処された2人の罪人の死後を表現しているのだとか。

左側に磔刑にされた罪人はイエスを罵り、右側に磔刑にされた罪人はイエスを救世主と認めて天国を約束されたという伝承に基づいて、横棒の右側が上げられているのだそうです。

建築物や宗教、明治時代に興味がある方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか?



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posted by えちご at 13:47 | Comment(2) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月17日

東京散歩:儒教と学問の聖地「湯島聖堂」を見学してみました。


「ニコライ堂」から、御茶ノ水駅と聖橋を挟んで逆側へ歩くこと約5分。

「日本の学校教育発祥の地」とも謳われる「湯島聖堂」があります。

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ちなみに「湯島聖堂」とは、元禄時代に5代将軍徳川綱吉によって建てられた孔子廟がその始まり。

その後、11代将軍徳川家斉の時代に規模を拡大し、江戸幕府直轄の教学機関「昌平坂学問所(昌平黌)」を開設。

この「昌平坂学問所(昌平黌)」が、後に筑波大学、お茶の水女子大学に発展したそうです。

敷地内はかなり深い緑に囲まれているため、マイナスイオンをビシバシと感じながら聖堂へ向かいます。

敷地に入ってまず目に入るのが「入徳門(にゅうとくもん)」です。

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この門は、関東大震災で焼失を免れたため、湯島聖堂で唯一の木造建造物だそうです。

「入徳門」をくぐると現れるのが、「杏壇門(きょうだんもん)」。

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間口20メートルの大きな門です。

さすがは学問の聖地だけあって、「杏壇門」にはたくさんの合格祈願の絵馬が奉納されていました。

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そして「杏壇門」をくぐるといよいよ見えてくるのが、「大成殿(たいせいでん)」です。

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落ち着いた黒と緑の建物は、控えめながらも、なんだか妙に学問の聖地としての説得力があります。

本来は木製だったそうですが、1923年の関東大震災で焼失。

1935年に鉄筋コンクリート造で再建されたものだそうです。

大成殿は土日祝日のみ公開されていて、入場料は200円でした。

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この「湯島聖堂」、もともとは儒教の祖「孔子」を祀った孔子廟のため、大成殿の中では孔子像、そして孔子の高弟である四賢の像(顔子、曾子、思子、孟子)を見ることができます。

こちら、孟子像と曾子像。

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部屋の逆側には、顔子像、子思像。

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そして、真ん中には孔子像が配置されています。

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他にも、行事の際に使われる道具なども展示されていて、非常に興味深いものがありました。

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湯島聖堂をさらに奥まで進むと、大きな孔子像が現れます。

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1975年に台湾から寄贈されたもので、世界最大の孔子像だそうです。

写真だとわかりにくいですが、こう見えて高さ4.57メートル、重さは1.5トンあるそうです。

ちなみにこの孔子、紀元前552年、春秋時代の中国の生まれと言われています。

この孔子を祖として広まったのが儒教です。

この儒教、中国では宗教として広く認識されていますが、日本では宗教というよりは道徳や倫理として捉えられている場合が多いようです。

これは奈良時代以降の「神仏習合」の風潮もあり、神道と仏教が宗教として広く日本人に普及されたため、儒教は仏教僧が学問として嗜むものになり、また江戸時代になると、仏教僧のたしなみとしての儒教が学問として独立する動きがあらわれた(儒仏分離)、などといった背景があるようです。

私も儒教の経典である「論語」は、宗教書というより、道徳書として捉えていましたので、逆に儒教を宗教と考えることに違和感を感じてしまいます。

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ともあれ、孔子廟に世界遺産検定1級の合格祈願をし、湯島聖堂を後にしたのでした。


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タグ:儒教
posted by えちご at 13:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月22日

もっと知りたい、宗教のこと。


旅をするなら、宗教のことをしっかりと知っておいたほうが良いと思っています。

宗教を知ることで、旅する国々で暮らす人々のタブーや、考え方、価値観など、生活の根幹にある様々なことが見えてくるからです。

また観光地には宗教建築や宗教施設が多いので、宗教のことを知ることで、より観光も楽しめると思います。

宗教に関する知識は、旅を楽しむための基礎知識と言っても良いと思います。

で、今回のPenの特集、かなり秀逸です。

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「もっと知りたい、宗教のこと。」

Penはこれまでも、キリスト教やイスラム教、ユダヤ教、仏教、神道など、様々な宗教特集を組んできましたが、今回はいよいよその集大成といった感じ。

これはもう保存版です。

▼Pen 2015年 6/1 号 [もっと知りたい、宗教のこと。]


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内容もしっかりしていたので、買って損は無いと思います。

オススメです!!!


↓この辺も要チェックです。

▼ペンブックス15 キリスト教とは何か。I 西洋美術で読み解く、聖書の世界

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▼ペンブックス16 キリスト教とは何か。II もっと知りたい! 文化と歴史

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▼ペンブックス20 イスラムとは何か。

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▼ペンブックス19 ユダヤとは何か。聖地エルサレムへ

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▼ペンブックス4 神社とは何か? お寺とは何か?

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▼ペンブックス17 神社とは何か? お寺とは何か? 2 必ず訪れたい寺社巡りガイド

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宗教を知ることは、人を知ることでもあります。



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posted by えちご at 09:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 旅の本/DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする